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麻生 智一; 勅使河原 誠; 長谷川 勝一; 青柳 克弘*; 武藤 秀生*; 野村 一隆*; 高田 弘; 池田 裕二郎
JAEA-Technology 2017-021, 75 Pages, 2017/08
大強度陽子加速器施設(J-PARC)物質・生命科学実験施設の核破砕中性子源では、冷中性子用減速材として液体水素を用いている。2015年1月頃から液体水素を生成するヘリウム冷凍機において、熱交換器及び80 K活性炭吸着器(ADS)の差圧が上昇する事象が現れ始め、2015年11月には冷却性能の低下を引き起こすまでに進展した。この不具合の原因を究明するために冷凍機内の目視確認や循環ヘリウム中の不純物分析を行った。原因となる不純物は検出できなかったが、配管内にわずかに油の痕跡があった。他施設の同規模の冷凍能力を持つ冷凍機の不具合事例も参考にして、熱交換器の洗浄やADSの交換を行った結果、冷却性能は回復した。熱交換器を洗浄した液やADSの活性炭とそれを抑えるためのフェルトから油を検出した。特にADSのフェルトではヘリウムガス入口表面に膜状の油の蓄積が確認できた。ヘリウムガス中に含まれる油分は設計範囲の10ppb程度であったが、長期間の運転の結果、ADSのフェルト部への蓄積により差圧を発生させ、それが性能劣化をもたらした可能性があると推測している。今後さらに調査を進め、原因をより明確にする必要がある。
麻生 智一; 門出 政則*; 佐藤 博; 日野 竜太郎; 達本 衡輝; 加藤 崇
日本原子力学会和文論文誌, 5(3), p.179 - 189, 2006/09
J-PARCのMW級核破砕中性子源(JSNS)では、水素(液体又は超臨界)をモデレータ材料として用いる。水素モデレータは過酷な中性子場による核発熱条件下にあり、モデレータ容器の効率的な冷却が要求される。そこで、衝突噴流による冷却特性に着目し、水素の温度上昇を抑えて水素密度が大きく変化しないように容器構造と流動条件を検討することとした。容器壁のある閉空間における衝突噴流による熱伝達特性を評価するために、2次元定常熱伝導の逆問題解を用いた熱伝達率を求める手法を導入し、JSNSモデレータの円筒型容器を模擬した試験体による実験結果から、熱伝達率分布は、壁のない水平平板に対する分布と異なり、容器壁の影響によって噴流Re数の増加に伴い容器壁周辺の熱伝達率が増加し、モデレータ容器底面r=070mmの範囲における平均ヌセルト数Nuavは、ノズル高さH/d0.4の場合、管内強制対流熱伝達のDittus-Boelterの式の2.5倍以上となることを明らかにした。そして、中性子性能や液体水素の強制循環に影響を及ぼさないような実機運転条件を評価した。
達本 衡輝; 加藤 崇; 麻生 智一; 長谷川 勝一; 牛島 勇*; 大都 起一*; 池田 裕二郎
LA-UR-06-3904, Vol.2, p.426 - 434, 2006/06
JSNSでは、パルス幅の短い中性子を得るために、ポイゾン材にCdを採用した。Cdの採用にあたり、ポイゾン材のCdと補強材であるAlとの接合に関する問題があり、その研究開発を行っている。しかしながら、未だ、十分な接合が得られていない。そこで、CdとAlの接合が不十分な場合の低温水素への熱伝達を数値解析コード(STAR-CD)を用いて解析し、Cdの温度上昇を評価した。接合率が5%であっても、Cdの最大温度は75Kまでしか上昇していない。接合が不十分な場合でも、低温水素の強制対流熱伝達でポイゾン板の核発熱を除去できるので、Cdポイゾンは、どんな接合方法でも適用できることがわかった。
麻生 智一; 門出 政則*; 佐藤 博; 達本 衡輝; 加藤 崇; 池田 裕二郎
LA-UR-06-3904, Vol.2, p.385 - 394, 2006/06
J-PARCのMW級核破砕中性子源(JSNS)では、水素をモデレータ材料として用いる。水素モデレータは過酷な中性子場による核発熱条件下にあり、モデレータ容器の効率的な冷却が要求される。水素密度が大きく変化しないように衝突噴流による容器冷却を提案したが、モデレータ容器内の狭い空間内における衝突噴流部の熱伝達特性が不明だったため、水による実規模モデルのモデレータ容器を用いた熱伝達実験を実施した。2次元定常熱伝導の逆問題解を円筒座標系に適用し、熱伝達率を求める手法を確立して容器内熱伝達特性を把握するとともに、中性子性能や液体水素の強制循環に影響を及ぼさないような運転条件を評価した。
達本 衡輝; 加藤 崇; 麻生 智一; 牛島 勇*; 長谷川 勝一; 大都 起一*
JAERI-Tech 2005-019, 16 Pages, 2005/03
大強度陽子加速器計画の一環として、物質・生命科学実験施設では、核破砕反応によって発生した高速中性子を極低温水素で減速させる水素循環システムの設計・製作を行っている。本実験施設では、核破砕反応で発生した熱中性子の冷中性子への減速材(モデレータ)として極低温水素(温度20K,圧力0.5から1.5MPa)が採択された。1MWの陽子ビームにより発生した中性子によるモデレータ容器内での核発熱量は3.75kWと見積もられている。極低温水素循環システムは、極低温水素を強制循環させてモデレータ容器に供給することにより、熱中性子、及び、モデレータ容器の冷却を行う。運転圧力、及び、流速条件によっては、モデレータ容器内で沸騰を起こす可能性があり、中性子性能、及び、モデレータ容器の安全性に影響を与える沸騰を防止する設計とする必要がある。このためには、モデレータ容器内の極低温水素の熱伝達を評価する必要があるが、極低温水素の熱伝達特性はほとんど解明されていないのが現状である。本報告では、極低温水素の浸漬冷却・強制冷却特性を一般に用いられている熱伝達相関式に極低温水素の物性に合わせて評価し、極低温水素循環システムの運転状態の違いによるモデレータ容器の温度特性の検討を行った。
麻生 智一; 佐藤 博; 神永 雅紀; 日野 竜太郎; 門出 政則*
可視化情報学会誌, 23(Suppl.2), p.13 - 16, 2003/10
J-PARCのMW級核破砕中性子源(JSNS)では、水素(液体又は超臨界)をモデレータ材料として用いる。水素モデレータは過酷な中性子場による核発熱条件下にあり、減速材容器の効率的な冷却が要求される。そこで、水素密度が大きく変化しないように衝突噴流による容器冷却を採用した。減速材容器は約1.5Lの円筒容器である。この小さい空間内における衝突噴流挙動を把握するためにPIVを用いて水による可視化実験を行った(噴流レイノルズ数Re10000)。また、衝突噴流部の熱伝達特性を実験的に求めるために、これまで用いた限界熱流束実験を参考にした板状ヒータを、減速材容器底面全体を伝熱体とした試験体に改良し、実現象に近づけて熱ロスを抑えた測定を実施した。流動解析結果は流れ場の状況をよく再現したが、熱伝達率については実験と解析結果で差が生じた。乱流モデルや壁関数が要因と推定される。
麻生 智一; 佐藤 博; 神永 雅紀; 日野 竜太郎; 門出 政則*
日本機械学会関東支部茨城講演会(2003)講演論文集(No.030-3), p.45 - 46, 2003/09
J-PARCのMW級核破砕中性子源(JSNS)では、水素(液体又は超臨界)をモデレータ材料として用いる。水素モデレータは、過酷な中性子場による核発熱条件下にあり、減速材容器の効率的な冷却が要求される。そこで、水素密度が大きく変化しないように衝突噴流による容器冷却を採用した。減速材容器は約1.5Lの円筒形である。まず、小さい空間内における衝突噴流挙動を把握するためにPIVを用いて水による可視化実験を行った。併せて、衝突噴流部の熱伝達特性を実験的に求めた。噴流管高さと内径の比が1.0では、流動解析結果は流れ場の状況及び熱伝達率をよく再現した。
渡辺 昇; 原田 正英; 甲斐 哲也; 勅使河原 誠; 池田 裕二郎
Journal of Neutron Research, 11(1-2), p.13 - 23, 2003/03
現在考え得る最も効率の高い高性能モデレータは、大出力核破砕中性子源にあっては超臨界水素減速材を用いることにより達成されている。しかしその性能は水素のオルソ・パラ比,モデレータの寸法,反射体の材料,形状・寸法,その冷却水等のパラメータと複雑にかかわり、その最適化は非常にむづかしい。そのほかに、時間的に鋭いパルス特性を最小限の中性子強度の犠牲で得るためには、さらなる工夫が必要となる。筆者等は最近水素のオルソ・パラ比とモデレータ寸法を微妙に調節することにより、これまでに実現できなかったパルス特性(高いピーク中性子強度と鋭いパルス)を得ることに、コンピュータシミュレーションで成功した。そのことを主な話題として、種々関連するほかの重要なパラメータの最適化,そのようにして得られるパルス中性子をより効率よく中性子散乱研究に利用するための方法についても述べる。
渡辺 昇
Reports on Progress in Physics, 66(3), p.339 - 381, 2003/03
被引用回数:48 パーセンタイル:64.78(Physics, Multidisciplinary)核破砕パルス中性子源の中性子工学に関する最近の研究の進展について詳述したレビュー論文で、中性子散乱研究,中性子ビームを用いた基礎物理研究等に必要な中性子はどんなものか,それをどのように効率よく作ることができるか,技術的問題は何か、等々について、中性子散乱や中性子源の開発にたずさわる研究者のみならず、広く関連分野の研究者に理解してもらい、将来この種の中性子源の一層の高性能化を目指すことを目的としている。特に筆者らの研究を含むターゲット,モデレータ系の最近の進歩について広範囲に論証し、現在世界で進行しているMW級の核破砕中性子源で実現できると期待される中性子源の性能,パルス特性について、最近の研究成果をもとに予測している。その性能は中性子散乱研究に新たな研究分野を開くに足りるものである。
麻生 智一; 神永 雅紀; 寺田 敦彦*; 日野 竜太郎
JAERI-Tech 2001-051, 22 Pages, 2001/08
原研で開発を進めているMW規模の核破砕ターゲットシステムでは、中性子性能の向上を目指して、液体水素冷減速材の周りには薄肉構造のアルミ合金製の軽水冷却型プレモデレータを設置する。このプレモデレータは、核破砕中性子源となるターゲット間近に設置する必要があり、核発熱を効果的に除去するために流れの停滞等のない平滑な軽水循環が不可欠である。また、軽水内圧に対して薄肉構造の健全性を確保する必要がある。予備的な熱流動解析を行った結果、円滑な流動を実現して、内部での軽水温度上昇を1以下に抑制できる見通しを得た。これにより、所定の中性子性能を確保できるものと考えられる。また、構造健全性については、構造強度解析結果をもとにして、アルミ合金の許容応力条件を満たすための方策を提案した。
甲斐 哲也; 勅使河原 誠; 渡辺 昇; 原田 正英; 坂田 英明*; 池田 裕二郎
JAERI-Conf 2001-002, p.786 - 792, 2001/03
これまで、1個の背面プレモデレータを共有する2個のモデレータセットを提案してきた。最高漏洩中性子束となる場所に2個のモデレータが同時に配置されている。また、拡張型プレモデレータは、冷中性子強度をより強くすることが示されており、拡張型プレモデレータの最適化により、さらに中性子強度を高められると考えられる。一方、強度を犠牲にせず、背面プレモデレータを省略して2個のプレモデレータを1個で置き換え可能と考えることもできる。またパルス特性の改善も期待できる。本論文では、主モデレータと拡張型モデレータの最適化を行った。その結果、1個のモデレータを用いた場合において、より高い時間積分、パルスピーク強度が得られ、モデレータ核発熱も低減された。よって、2個のモデレータを1個のモデレータで置き換えるべきであるという結論に至った。
甲斐 哲也; 原田 正英; 渡辺 昇; 勅使河原 誠; 坂田 英明*; 池田 裕二郎
JAERI-Conf 2001-002, p.868 - 872, 2001/03
MWクラスの短パルス核破砕中性子源において、2cmの水素と3cmの軽水を組み合わせた非結合型複合モデレータが、高分解能液体メタンモデレータの代替として提案されてきた。しかし、50-100MeV領域におけるパルス波形は、液体メタンや液体水素モデレータからのものと比較して、幅が広く、減衰時間も大きなものであることがわかった。さらに、ある領域で時間積分強度が勝っているにもかかわらず、パルスピーク強度では劣っていることもわかった。本論文では、より狭いパルス幅と、短い減衰時間を得ることを目的として、水素と軽水の間をポイゾンした複合モデレータについて研究を行った。
原田 正英; 勅使河原 誠; 甲斐 哲也; 坂田 英明*; 渡辺 昇; 池田 裕二郎
JAERI-Conf 2001-002, p.793 - 807, 2001/03
現在開発中の核破砕中性子源では、軽水プリモデレータ付き非結合型水素モデレータは、高分解能モデレータの第一候補である。しかしながら、非結合型水素モデレータでのプリモデレータは、ベリリウム反射体を用いた場合、中性子パルスの時間積分強度やピーク強度に何ら利得が無い(かえって、不利益になる)と考えられている。一方、鉛反射体を用いた場合、プリモデレータにより、ベリリウム反射体の場合よりも中性子積分強度やピーク強度が増加することがわかった。しかし、鉛反射体の場合、減速時間が長いために、ベリリウム反射体の場合よりも長いパルステールを持つこともわかった。この好ましくない特性にもかかわらず、最適なプリモデレータや適切なデカップリングエネルギーを用いることにより、鉛反射体でも優れた特性(ベリリウム反射の場合と同じようなパルステールで、より大きなピーク強度をもつ)を得ることが可能であることがわかった。このような観点から、モデレータシステムの最適化研究(モデレータ側面サイズや中性子引出し面や引出し位置)も成し遂げられた。結論として、最適化されたプリモデレータは、パルス特性(強度と形状)を改善するばかりでなく、モデレータ内の発熱を軽減するのに非常に有効であるといえる。また、プリモデレータにより、モデレータとターゲットとが引き離されるため、中性子散乱実験でのノイズ・信号比の改善や中性子ビームの遮蔽に対するエンジニアリングの負担の軽減になることも重要である。
渡辺 昇
JAERI-Review 2000-031, 288 Pages, 2001/01
筆者は、かつて日本原子力研究者(原研)中性子科学研究計画が目指していた5MW核破砕パルス中性子源(現在は原研-高エネルギー加速器研究機構が共同で進めている大強度陽子加速器統合計画の中の核破砕中性子源)の開発・設計研究のため、関係者に核破砕中性子源とは何かを理解してもらい、設計開発に必要な基礎的知識を習得してもらうことを目的として、1997年秋より1999年春にかけて計9回「ターゲット工学概論」と題して講義を行った。本稿は、より多くの方々の参考に供するため、その時用いた講義ノートをもとに若干の手直しを加えて、JAERI-Reviewとして出版するものである。
渡辺 昇; 勅使河原 誠; 甲斐 哲也; 原田 正英; 坂田 英明*; 池田 裕二郎; 神永 雅紀; 日野 竜太郎; 大山 幸夫
Proceedings of 8th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-8) (CD-ROM), p.12 - 0, 2000/00
統合計画核破砕パルス中性子源の設計開発研究の最近の進展について、中性子工学研究を中心にターゲット開発の現状について述べる。中性子工学では、ターゲット・モデレータ・反射体系の概念設計の高度化を非常に広範囲な要素別に最適化研究を行い種々の新しいアイディアの提案とともに、世界最高性能の実現に向けて迫りつつある。このような高性能をターゲット工学の立場から可能とするため、熱流動、構造・材料にわたる広範囲な開発研究が進行中で、その問題点、開発シナリオ、最近の技術的データ、解析結果等について述べる。また計画の第一期にあっては陽子ビーム出力は1MWであるが第二期にあっては5MWに増力されることが本計画の重要な柱であり、そのためにはどのような陽子エネルギー、パルス繰り返し周波数を目指すべきかを判断するための基礎となるデータを蓄積中で、そのことについても報告する。
渡辺 昇*; 勅使河原 誠*; 高田 弘; 中島 宏; 大山 幸夫; 永尾 忠司*; 甲斐 哲也; 池田 裕二郎; 小迫 和明*
Proc. of 14th Meeting of the Int. Collaboration on Advanced Neutron Sources (ICANS-14), 2, p.728 - 742, 1998/00
原研中性子科学研究計画における5MW核破砕中性子源の概念設計について詳細に報告する。まず中性子源施設の基本コンセプトの検討にはじまり、新しいターゲット・モデレータ・反射体システムの提案、新しい高性能冷モデレータの開発、ターゲット材料の選択及び形状の最適化、ターゲット・モデレータ結合の最適化、中性子強度及びパルス特性の性能評価、欧米の競争相手の性能との比較等を行い、原研計画における中性子源が、世界最高の性能を出し得ることを示した。また技術的に最も困難と予想される冷モデレータについて核発熱空間分布を計算し、その実現へ向けての開発研究に必要な知見を得た。すなわち、核発熱密度が極めて高く、ホットスポットでは20W/cmにも達すること、これを緩和するため、冷中性子源用モデレータにあってはプレモデレータ付とすることにより約1/3に熱負荷が軽減できるなど、多くの知見をもたらした。
岡田 漱平; 須永 博美; 金子 広久; 河裾 厚男; 益野 真一*; 滝沢 春喜; 四本 圭一
JAERI-Conf 97-003, p.180 - 185, 1997/03
ポジトロンファクトリー計画について、陽電子の時徴と計画の目的、施設の概要を述べる。また、施設建設に向けてのこれまでの設計研究の成果のうち、高出力電子リニアックの技術検討、高出力ビーム対応電子/陽電子コンバータの開発、多チャンネル単色陽電子ビーム同時形成法の提案と実証試験及び陽電子モデレータの効率向上方策の検討の結果について発表を行う。
須永 博美; 岡田 漱平; 金子 広久; 滝沢 春喜; 河裾 厚男; 佐野 肇*; 四本 圭一
Proc. of 22nd Linear Accelerator Meeting in Japan, p.98 - 100, 1997/00
原研において検討を進めているポジトロン利用研究施設(通称ポジトロンファクトリー、POF)の設置に向けて、平成8年度に実施した「概念検討」の結果を報告する。「概念検討」においては(1)高出力電子リニアック及び電子ビームライン、(2)ターゲット系及び陽電子ビームライン、(3)建家について、検討を行った。(1)については入射系の方式、レギュラ管の方式、熱解析と結果に対する対策、ビームの不安定性についての検討結果、RF系の概要等について述べる。(2)については、電子-陽電子コンバータ、モデレータ、ターゲット局所遮蔽、低速陽電子ビーム輸送ライン及び陽電子ビーム加工装置等についての検討結果を述べる。また建家については、基本設計とも言える検討結果の概要について述べる。
岡田 漱平; 金子 広久
Applied Surface Science, 85, p.149 - 153, 1995/01
被引用回数:13 パーセンタイル:62.43(Chemistry, Physical)低速陽電子ビーム生成用の効率の良い装置を設計するため、EGS4-SPGと名付けた新しいモンテカルロ・シミュレーション・システムを開発した。このシステムはGeV領域からeV領域までの広いエネルギー範囲における種々の反応過程に適用可能である。本報では、陽電子ビームの輝度強化、陽電子熱化プロファイル、及び複数のモデレータアセンブリーへの高エネルギー陽電子及び光子入射における低速陽電子生成の問題への適用例を述べる。
岡田 漱平; 金子 広久; 須永 博美; 益野 真一*; 滝沢 春喜; 四本 圭一
Proc. of the 20th Linear Accelerator Meeting in Japan, 0, p.59 - 61, 1995/00
モンテカルロシミュレーションの結果に基づき提案してきた、電子リニアックを用いる多チャンネル単色陽電子ビーム同時取り出しの可能性を実験により実証した。